本と花を贈るサン・ジョルディの日


バルセロナのサン・ジョルディ

4月23日はサン・ジョルディの日です。男性から女性に花を、女性から男性に本を贈ります。お父さんから娘さんにも花を、おじいちゃんから女のお孫さんへも花を贈るというとても素敵な日です。 スペインのカタルーニャ地方では、この日は花の市や本の市が街にたち、人々は本やバラを買い求めます。普段はバラは1本2ユーロぐらいなのですが、この日に限ってはバラ1本、大体4ユーロ~5ユーロ程度(日本円で500円~600円ぐらい)に値上がりします。 バルセロナでは、通りの角ごとにバラの売り場が設置され、街はバラと本だらけ、大変な賑わいになります。



サン・ジョルディの由来

サン・ジョルディは、聖人の名前です。 中世からカタルーニャ地方の守護聖人として、地域の人々に親しまれてきた騎士の名前です。 ある国の王女が龍にとらえられ、いけにえにされるところを、サン・ジョルディが現れて龍を退治して王女を救いました。 その時にサン・ジョルディの剣の一刺しで龍の血が地面に流れ、そこに美しい赤いバラが咲いたと言い伝えられています。

日本のサン・ジョルディ

カタルーニャの伝統 サン・ジョルディの日は、日本が世界で初めてプロモーションを行なって以来、今では日本だけでなく、世界各国で祝われるようになっているそうです。この日はユネスコの「世界本の日」にも指定され、広く「本の日」として発展をとげつつあります 。今年は日本スペイン交流400周年ですから、例年よりもっと厳かにこの日が祝われるのではないかと期待しています。

 




















私のサン・ジョルディ

2年前のサン・ジョルディの日、びっくりしたことが起きました。銀行へお金をおろしに行ったとき、窓口の女性 が「貴女に」といってバラをプレゼントしてくれました。思いがけないことだったので本当にびっくりしました。企業から利用客へ、女性から女性へ贈ることもあるんだな、とその時知りました。

それ以来、私は女性であろうと男性であろうと、この日は贈りたい本を贈りたい相手に、贈りたい花を贈りたい相手に贈るようにしてきました。今年は日本語を勉強しているスペイン人の友達に、日本語の本をプレゼントしてびっくりさせようかな、と今から楽しみにしているところです。今年の本のプレゼントには抹茶缶を1つ添えてみようかと思っています。 抹茶の香りで十分にリラックスしながら読書を楽しんでもらいたいからです。

心ときめくサン・ジョルディの日。 心から贈りたいと思える素敵な本に出会えますように。そして皆さんにとって素敵な一日となりますように。 

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